人間失格…

先週は、「會津藩校 日新館」のお土産物屋さんで目を奪われたポスター「戊辰150周年」の話を書きました。

今週はその日新館で心を奪われたことを…

あの白虎隊の学び舎とも言われる「日新館」
この、什の掟は皆さんよくご存知だと思います。

敷地内はとても広く、想像以上に見どころがたくさんある日新館の中で、ヒロシの一番印象に残ったのが「八則」

いわゆる、やってはいけない、このような人物になってはいけないという八つの警告が、実に細かく具体的に書かれていました。

見えにくいと思うので、その「八則」とは….

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【八則】
一、言う事と実際に行う事がいい加減で父や母を危険な目に遭わせ、周囲の出来事に関心を持たず、身内に不幸があっても悲しみの気持ちを表さず、怠けてぶらぶらしている者。

二、思いやりが無く、家の中の者や親類縁者の人達と仲良くできない者。

三、兄弟仲良くすることができず、生徒として先生の言うことに従わず、年上の人を見下したり、幼い子供をかわいがらない者。

四、周囲の人達からまったく信用されず、その上、他人から何か指図された時に、表向きはその人の言うことをきいているふりをして、陰に回ると全然異って不平を漏らしたり、あるいは、男女間のみだらな行為をし、近所の人や友達から嫌われている者。

五、怠け者で、むごい事を平気でする人間であり、親類縁者や友達がどのように困っていようとも、救ってあげようともしないし、お金や品物を差し出そうともしない者。

六、やたらと根も葉も無いことを言いふらし、回りの人を困らせたり、また理屈に合わないことを強引に押し通したり自分の間違った行為をうまくごまかそうとする者。

七、人格、徳行の優れた人の説かれた内容を信じないで、自分勝手に悪い仲間をつくり、常に、社会の秩序や決まりを批判し、あるいは他人を悪く言い、世間で言いふらされている楽な道を信じ、自分の判断だけでごまかしを言って、社会の秩序を破ろうとする者。

八、文学も武芸もお互いに相通ずるものがあるはずである。どちらか一方に偏ることはいけないものである。自分で好きなことだけを選んで、嫌いなことはやらず、それでいて、他人の能力を羨んだり、他人のすることにいちいち口出しをする者。

以上の八つの過ちのうち、たとえ一つであっても身についていれば、どんなに頭が良くて、才能があったとしても、人間としては失格である。このことを常に刻んで、慎んで行動すべきである。

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これを読み終わって、ヒロシは人間失格じゃないか…と、暫くその場を離れることができませんでした。

数え年10歳になったら日新館に入学した会津藩士の子どもたち。
10歳から、いや多分それ以前から、しっかりと「什の掟」と「八則」を教えられた子どもたち。
50歳になったヒロシが今更かもしれませんが、もう一度しっかりと「什の掟」と「八則」を身につけなければいけないと感じた一日でした。

さて、学び舎で勉学するのに必要なものの一つが今の時代はノート。
もしかしてノートはもう古いのか?
みんなiPadとか?
今年の校下の納涼祭には、子どもたち用にキャンパスノートを協賛しました。
https://www.kokuyo-st.co.jp/stationery/campus/


これを使ってたくさん勉強してください!!

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